【レビュー】キャンパーバン

海外発製品の逆輸入化

そもそもなんですが、『海外版』と言ってもオリジナルが日本なのか海外なのか?という点で話が変わってきます。

2023年現在、全世界でシルバニアファミリー(Sylvanianfamilies)として販売されている製品はパッケージ、製品名など小さな違いこそあれど、基本的に同じ物です。

※アメリカでは商標の関係からCalicoCritters.という名称で販売。

それで、その大本は言わずもがな日本の『エポック社』さんなんですけど海外においては、別の販売代理店や企業が製品開発に携わっている時期がありました。

特にイギリスを始めとするヨーロッパ市場では1987年からイギリスのTOMY(現タカラトミー)が展開し、1999年頃から同国の玩具メーカーFlair Leisure Products.(フレアーレジャープロダクト)いわゆるFlair社(フレアー社)が一部の製品開発を担うようになりました。

日本にはない独自性のある雰囲気とイギリスらしいエッセンスを盛り込んだオリジナルの製品はドールハウス文化が根付いていたヨーロッパ市場に広まり人気を博すようになります。

これがイギリス版つまり『海外版』として日本に入ってきて森のお家等の直営店舗で販売されていたとい訳ですね。

この様に社名が印字されています。ただ『日本発』の製品もFlair社名義で発売していた物もあり、生産時期やバージョン違いもあって、パッケージだけでは判断が難しいのですが、この辺はあまり関係ないので今回は割愛します。

・・・で、話は戻りますが今回レビューしたキャンパーバンはオリジナルが『イギリス』つまり海外発です。

近年、海外で誕生したシルバニアが世界中で

『日本の製品』として発売される流れ

が生まれつつあります。

商品名発売日
ボーダーコリー2020/9
コーギー2020/9
カナルボート2021/6
ウシ2021/10
ミーアキャット2021/10
海外で誕生し日本で製品化された商品

上記の表の製品は元々のオリジナルがイギリス、もしくはアメリカのどちらか。

シルバニアファミリー35周年を記念して登場したボーダーコリー&コーギーを皮切りに、ウシやミーアキャットは日本には存在しませんでした。もちろん『商品』としてはあったのですが、シルバニアファミリーが海外展開をして発展していく中でこういった形を取らなければ生まれてこなかったとも言えるでしょう。

特に2021年に発売されたカナルボートなんかはイギリス、ヨーロッパ特有の一種のアイコンのような存在でバージョン違いも含めるとその歴史はFlair社以前の頃まで遡ります。

発売ペースこそ、そんなに早くないですが3年も続いてるところをみるとその傾向は確実にあるのかなと感じますね。

まあ、悪く言ってしまうと・・・

海外版の流用・・・ともとれるんですけど・・笑

気になる点はそこじゃなくて、

何で今までやらなかったんだろう?

ということ。

・・・・いや・・・『やらなかった』んじゃなくて『出来なかった』とか・・?

Flair社とエポック社(日本)の業務提携は2014年頃に終了し、2023年現在イギリスではEpoch.UK社が、アメリカではEpoch everlasting Play社が販売を行っています。

名前からもわかる通りエポック社の関連企業、子会社ですね。

かつてのFlair社にどこまでの裁量があったのかは不明ですが、海外発のラインナップを見るに相当な自由度があって、面白い製品が多いように感じます。

ですが、いくら自由に開発が出来たとしても、そこにエポック社の手が全く介入しなかったとは考えにくく、ある程度は関わりはあったはずですよね。

元々、シルバニアが生まれたのはここ日本ですし、最終的な決定権や著作物としての権利はエポック社側に有利な関係性であると考えるほうが自然かな~と。

2014年までは海外発の製品でも、日本に入ってくるからそのまま販売すれば良かったんでしょうけど、『日本発→海外で販売』はあるのに『海外発→日本版として販売』はなかったのか?

版権的な物が関係してなのか?あくまで日本版は日本発の物で・・・という考えだったのか?

そして35周年をきっかけになぜそれが解禁されたのか?

そこが一番気になりました。

具体的な契約について、詳細が分からないので、これ以上書いても仕方ないのですが・・・。

ただ、僕は個人的にはこの流れは・・悪くないなと思います。

過去の商品ってもう廃盤品がほとんどで入手困難です。Flair社の製品ともなると販売が終了してからすでに10年弱くらい経過してるので尚更でしょう。

それが一周回ってリメイクされたり、復刻されたりして今のファンの方に手の届く形になったのは、それは良いことなのかな?と感じます。

ファン層も常に循環しますからね。去っていく方もいれば新しくファンになる方もいますし、当時、子供だった世代の方が大人になってまた再燃する方も多いでしょうし。

一言に『シルバニア』と言っても初期の素朴なシリーズから現在のゆめかわ風まで色々ありますから、その人気の秘訣って1つじゃないと思うんですよ。

『シルバニアの○○な部分が好き〜』というのはたぶん、人それぞれにあって

要は間口が広ければ広いほど、『刺さる』人は増えるでしょう。色んな選択肢・・というか『幅』を持っているからこそコンテンツとしては根強い人気なんだろうな〜とも思いました。

海外版がお好きな方もまだまだ一定数いらっしゃるでしょうし、当時の製品を知らなかった方にも新たに魅力を知ってもらう「きっかけ」になるかもしれません。

何より、40年近い玩具としての歴史がある中で、その背景にあったかつての名作を眠らせたままにしておくのは勿体ないですよね?

製品としてそのまま「逆輸入」になるのではなく、エポック社の製品としてリメイクされること、『これがシルバニアの製品です!』として復刻される事に意義があるのなかと感じます。

というか、この流れはアンケートなどのユーザー側の意見が反映されている証拠かもしれません。現にこうしてリメイク、復刻されて製品化されてる訳ですから。

というわけで皆さん・・

アンケートを書きましょう!

これができるんだったら、初期のシリーズとかアーバンライフシリーズとか・・・今でも根強い人気のあるラインナップが復刻されてもいいと思うんですよね〜。

いや・・・というか・・

どんどん復刻すべきです!!

そういった意味でも直接、意見や希望を直接、伝える事ができるアンケートは大切かもしれません。

僕も今まで300通以上書いてますが、数年見てると登場する新商品のラインナップにも多岐に渡り少しずつですが、変化があって面白いな~と感じますよ。

・・・・サラッと、ヤバいこと書いたところでこの辺で終わりにしましょうか・・・笑

・・・かなりテキスト多めでお送りしました。

長々とお読み頂きありがとうございました。

それでは、また!

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